新サービスの開発事例
ふらっと行ける、身近な隠れ家。 海を見渡せる秘密基地@淡路島で、思い出深い滞在を
BeachHouse popi(ビーチハウス ポピ)
2018年1月31日~3月29日(58日間)
50万円
573,000円(115%)
淡路島の西海岸、五色町でカフェ「BeachHouse popi」を経営する橋本夫妻。使われなくなった海の家を見つけ、一目で気に入り、自分たちでリノベーションして2013年にカフェを開業。カフェの目の前は海。まるでプライベートビーチのように静かで波が穏やかな浜辺からは、西海岸の水平線に沈む美しい夕日を独占できる。
popiの魅力は、手ぶらで来てキャンプやバーベキュー、スタンドアップパドルボートを楽しめるライト感覚なアウトドア。お客さまといっしょに音楽イベントなども開催し、「みんなでつくる」お店としてお客さまと共に歩んでいる。
少子化、過疎化が進む五色町が元気になるような、淡路島の新たな産業になりたいという想いで、橋本夫妻はpopiを経営している。
popiを訪れるお客さまからは、宿泊を希望する声が多い。現在もキャンプ道具のレンタルを行っているが、手ぶらで楽しめるアウトドアが売りのpopiでは、アウトドアに慣れていないお客さまにももっと手軽に、もっとくつろげる施設で宿泊を楽しんでもらいたい。そこで考案したのが、女性や家族連れでも手軽に泊まれる大型のドームテント。宿泊だけでなく、イベントに活用すればプロジェクションマッピングやイルミネーションイベント、音楽イベントなど、様々なアイデアを企画化できる。
ドームテントを使ってどんなワクワクが生まれるのか。資金集めの目的だけでなく、「みんなでつくる」ワクワク感や達成感をお客さまと共有するために、クラウドファンディングを使って呼びかけた。
プロジェクトがスタートしてみると、予想以上に支援者からの問い合わせが多い。反響があって非常に嬉しい反面、丁寧に対応するには時間と行動力が必要。プロジェクトを実施する時期は、本業の繁閑と合わせて考える必要がある。
さらに今回のプロジェクトでは、スタートしてすぐに代表の橋本氏がインフルエンザでダウンしてしまうというアクシデントに見舞われた。不測の事態があってもプロジェクトが回るよう、複数の担当者でリスクヘッジしてほしい。
当初は、popiのことを知らない全国の人が、クラウドファンディングを介してpopiを知ってくれることを期待していた。クラウドファンディングの情報発信に使用したメディアは、主にフェイスブックとインスタグラム。期待に反して、実際の情報の流れは、直接つながっている既存客や友人がほとんどで、知らない人への宣伝効果は思ったほど得られなかった。
しかし、「クラウドファンディングを通す必要はなかったとは思わない」と橋本氏は語る。今回のような新サービスの開発においては、クラウドファンディングを実施したことで大型ドームテントの詳細説明や経営者の想いなど、多くの情報を繰り返し発信できるきっかけとなり、既存顧客とのつながりをより深めることができた。
クラウドファンディングを実施したことで、既存顧客の多くが新サービスに興味を持ってくれ、応援してくれている。プロジェクトページの応援コメントや直接の問い合わせをもらえることは非常に嬉しく、カフェを経営する活力となった。支援してくれるお客さまの声を反映しながら、次の新サービスやイベント企画のアイデアを広げていきたい。また、プロジェクトで支援者へのリターンとして用意した「ドームテントの先行予約」により、新サービス開始前の早い段階からシーズン中の稼働状況の見込みが立てられた。小規模なサービス事業者にとって経営の安定や、販促計画の立案にも効果的である。
今回のプロジェクトの記事が新聞に掲載されたことで、地元の人が応援してくれるようになった。特に、インターネットをあまり利用しない地元の高齢者の方々も、新聞で自分たちの取り組みを知ってくれ応援の声をかけてくれた。クラウドファンディングをきっかけに様々な人たちとのつながりが深まった。「カフェのお客さまは淡路島外からの観光客が中心だが、地域の一員として地元の人にも愛される店でありたい。経営者とお客さま、地域の人たち皆でpopiを育てていき、過疎化、少子化が進んでいる五色町を盛り上げ、ここで暮らす人が増えてほしい。」そんな橋本氏の想いが一歩前進した。
購入型クラウドファンディングでは、支援の対価としてのリターンの魅力が重要です。しかし今回のプロジェクトは、ページ制作の段階ではドームテントの設置予定地もただの空き地で未完成。また新サービス開発のプロジェクトの場合、支援者にとっては現地への移動など、新商品の支援にはない追加の手間が発生します。それらを踏まえて支援してくれることはある意味本当のファンだと思います。支援者にとっての手間をどう見せるか、どう対価として超えるか、その軸はどれなのか。それらを凝縮した結果、橋本さんご夫婦をより深く知ってもらうことに繋がりました。
購入型クラウドファンディングでは、支援の対価としてのリターンの魅力が重要です。しかし今回のプロジェクトは、ページ制作の段階ではドームテントの設置予定地もただの空き地で未完成。また新サービス開発のプロジェクトの場合、支援者にとっては現地への移動など、新商品の支援にはない追加の手間が発生します。それらを踏まえて支援してくれることはある意味本当のファンだと思います。支援者にとっての手間をどう見せるか、どう対価として超えるか、その軸はどれなのか。それらを凝縮した結果、橋本さんご夫婦をより深く知ってもらうことに繋がりました。
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