新製品(食品)の開発事例
飲む腹巻きでほっとひと息。手軽に飲める「KAIFUKUラテ」を日々の小さな習慣に
株式会社Barca Fiore(バルカフィオーレ)
2020年1月24日~2月27日
100,000円
265,111円(265%)
心身ともに疲れ果てていた自分が、アロマ(精油)の香りに癒され救われた。様々な悩みや疲れを抱えて生活する世の中の人たちに、自身が体験した感動と癒しを伝えたいという想いからハーブ(香草)とアロマの研究に没頭。調香の知識を身につけ、オリジナルの製法を開発し2017年に起業。「いとしいじぶんを、いとおしむ」という当社のテーマに表されるような、日々の生活の中で手軽に「香り」を楽しむ習慣をつくれる製品やサービスを提供している。
国内では、漢方薬の原料になるヤマトトウキやクロモジといった日本古来の和ハーブの生産量の減少が続いている。当社のアロマ製品では、栽培方法や加工方法にこだわった高品質な和ハーブを積極的に活用する事で、地域農業の継続にも貢献している。
ハーブ(香草)やアロマ(精油)に関心が高い人は、圧倒的に女性が多い。しかし、現代のストレスフルな日常において、休息時の癒しや安らぎ、また仕事に取り掛かる前の気持ちのリセットなど、男性にとっても「香り」が貢献できることは多い。
男性にも受けの良い和ハーブの一種ヤマトトウキを原料とし、また自分の体をいたわる習慣を手軽に長く続けられるアイテムとして、お湯を注ぐだけですぐ飲めるドリンクを開発した。
今回の香りの主成分となるヤマトトウキは、薬草の栽培で有名な奈良県の特産品の一つである。古事記の時代から続く伝統産品で、根は漢方薬の原料となる。近年、安価な外国産に押されて国内の生産量が減少しているが、2012年の法改正で、これまで生かされていなかった葉の部分が「非医」扱いとなり、食品として販売可能になった。このヤマトトウキの葉と抹茶、ミルクを混ぜ合わせた「KAIFUKUラテ」を考案した。
クラウドファンディングのユーザー層には30代から40代男性・女性が多いとの想定から、新たな客層へのニーズ喚起と、調香や量産化などの開発資金の調達を目的にクラウドファンディングに挑戦した。
買い手の視点から見たネットショップのメリットは、複数のショップで価格比較ができることと、他の購入者の口コミを参考にできること。反対にクラウドファンディングは、世の中にまだない新商品に魅力を感じてプロジェクトを応援する場である。
プロジェクト実施者の視点に置き換えると、価格比較は初めから起こりえず、新商品の魅力や価値が伝われば応援購入に繋がる。
一方で、機能面の新しさが売りになる機械系の新製品と違い、食品の場合は伝え方が難しい。今回のプロジェクトでは、まだ誰も飲んだことのないKAIFUKUラテの魅力をどのように伝えるかをじっくり検討した。
①日常生活におけるストレスや体調管理への問題提起をすると同時に、手軽に生活習慣を改善できるKAIFUKUラテの特長を提案した。
②伝統農業を守るための活動や、飲む人の事を考えた栽培・加工方法への栽培方法や加工方法へのこだわりなど、バルカフィオーレや生産農家の取り組みを紹介した。
また、プロジェクトの背景にある、実施者の夢や社会貢献、自社の経営改善などの情報は、通常ネットショップでモノを買うには不必要な情報である。しかし、クラウドファンディングでは、製品開発に関わる人たちの考え方そのものに、共感を呼ぶ価値がある。
リターン(返礼品)は、送料込みの金額で設定する。クラウドファンディングの支援者の立場からすると、早期割引や大容量などお値打ち感を出すことで、まだ口コミ評価のない新商品を応援購入してもらう動機づけとなる。
食品系プロジェクトは、電子機械や伝統工芸品などに比べて単価が安いことが多いので、送料込みでお値打ち感を出せるリターンの設定を工夫する必要がある。
当初は1杯分の個包装だけを予定していたが、価格帯のバリエーションを増やすために大容量パックを設定した。予想外に大容量の購入者が多く、また購入者からのメッセージで個包装と大容量それぞれの利用シーンを知ることができた。リターンの組み合わせからテストマーケティングの効果を得ることができた。
ものづくりは得意だが、自社の良さを伝えるとなると作り手目線の知識経験でしか語れず、お客さま目線で言語化できていなかった。中央会の支援を受ける中で、堀川さんたちHOLIGONの制作スタッフが、自社の魅力を丁寧にヒアリングして引き出してくれた。プロジェクトページを作るにあたり、自分だけで考えると作り手の想いが強くなりがちなので、第三者に整理してもらう事が重要だと思う。
クラウドファンディングを実施したことで、自分の考えや本当にしたいことを改めて整理するきっかけとなった。自分のものづくりのストーリーが詰まったプロジェクトページは、今後の自社紹介や商談にも活用していきたい。
また、プロジェクトの支援者の属性を検証してみると、どんな人が自社のことを気に入ってくれるのか傾向が見えてきた。今後、新たなお客さまと出会うために、どんな場所で自社商品を販売するのがいいか予測するためのマーケティングツールとしてクラウドファンディングを活用できた。
プロジェクトのリターンとして開催するワークショップや講演会に申込んでくれた支援者の方々と、直接お会いできるのを楽しみにしている。また、リターン開始とともにWebサイトをリニューアルオープンし、各種キャンペーンを計画している。
さらに現在、「体をめぐる香りと効能」をテーマに、一人一人の生活習慣や悩み事に合わせた調香サービスを行う実店舗『カラダ香草舎』のオープン準備中。新たな中核商品とサービスの開発を続けていきたい。
日々の疲れを癒すためにマッサージに行かれる方も多いかと思います。実行者の小林さんは自身の経験から、「疲れ」を「アロマ」による内面から解決できないかと提案されています。その次に注目したのが食からの「薬膳ハーブ」です。
しかし内面から解決するにはその必要性を理解し、小さな習慣を提案しないと長続きしません。また「いとしい私を、いとおしむ」を軸に、小林さんの頭の中にあるイメージと、支援者の頭の中にあるイメージが同じベクトルになるよう構成を考えました。
日々の疲れを癒すためにマッサージに行かれる方も多いかと思います。実行者の小林さんは自身の経験から、「疲れ」を「アロマ」による内面から解決できないかと提案されています。その次に注目したのが食からの「薬膳ハーブ」です。
しかし内面から解決するにはその必要性を理解し、小さな習慣を提案しないと長続きしません。また「いとしい私を、いとおしむ」を軸に、小林さんの頭の中にあるイメージと、支援者の頭の中にあるイメージが同じベクトルになるよう構成を考えました。
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